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KingSpec XG7000の8TBモデルを買ってみた【片面実装】

目次

どうもこんにちは、8TB SSDドカ食い気絶部と申します。NE1N8TB、SN850X、Rocket4Plus、9100PROの4枚に続いて、5枚目の8TB M.2 SSDを購入させていただきました。

XG7000 8TB

KingSpec XG7000の8TBモデルが片面実装なのではないかという噂を耳にしたので、購入して試してみることにしました。現時点では、片面実装の8TBモデルはこれ以外に存在していません。

KingSpec(深圳市金胜电子科技有限公司)は激安SSDを探しているとよく目にするメーカーですが、それなりにまともな会社で、容量詐欺のような明らかな不正はしないはずです。

公式サイトに日本語版があるので、仕様は簡単に確認できます。

512GBから8TBまでの5つのバリエーションがあり、いずれも寸法は厚さ2.1mmと読めます。これが正しければ片面実装で間違いないというわけです。

購入した

AliExpressで購入。価格は割引含め85,000円程度でした。2025/11/22に注文しましたが、届くのを待っている間に12万円以上まで値上がりし、最終的には出品停止になってしまったので、これから購入するのは難しいかもしれません。

到着時、5000円分の消費税を支払う必要があったので、実質価格としては9万円になりました。

Amazonでも96,000円ほどで販売されていましたが、既に在庫切れです。

開封

箱は小さめで、他の容量と共通です。さらに言えば、容量表示のシール以外に具体的な仕様の記載がないもので、他のシリーズのM.2 SSD、例えばGen3の製品群にも流用している箱のようです。

裏面から本体ラベルが確認できるようになっています。

付属品はネジだけ。説明書もありません。

そして本体です。厚め硬めのラベルが貼ってあり、一応冷却を考慮しているもののようでした。

裏面には部品はなし。片面実装で正解でした。

横から見てもこの通り。

テスト

CrystalDiskInfo

容量は正しく8TBで認識できています。ファームウェアは1.W.O.AY

innogrit_nvme_flash_id

ファームウェアバージョンの命名規則でInnoGritを感じたので試したら当たりでした。

Model   : XG7000-8TB 2280                         
Fw      : 1.W.O.AY
HMB     : 8192 - 131072 KB
NVMe ver: 1.4
Size    : 7813120 MB [8192.7 GB]
LBA Size: 512
AdminCmd: 0x00 0x01 0x02 0x04 0x05 0x06 0x08 0x09 0x0A 0x0C 0x10 0x11 0x14 0x80 0x81 0x82 0x84 0xF2 0xFC 0xFD 0xFE
I/O Cmd : 0x00 0x01 0x02 0x09
F/W     : 1.W.O.AY
Bank00: 0x2c,0xf3,0x8e,0x32,0xea,0x30 - Micron 176L(N48R) QLC 4096Gb/CE 1024Gb/die
Bank01: 0x2c,0xf3,0x8e,0x32,0xea,0x30 - Micron 176L(N48R) QLC 4096Gb/CE 1024Gb/die
Bank08: 0x2c,0xf3,0x8e,0x32,0xea,0x30 - Micron 176L(N48R) QLC 4096Gb/CE 1024Gb/die
Bank09: 0x2c,0xf3,0x8e,0x32,0xea,0x30 - Micron 176L(N48R) QLC 4096Gb/CE 1024Gb/die
Bank16: 0x2c,0xf3,0x8e,0x32,0xea,0x30 - Micron 176L(N48R) QLC 4096Gb/CE 1024Gb/die
Bank17: 0x2c,0xf3,0x8e,0x32,0xea,0x30 - Micron 176L(N48R) QLC 4096Gb/CE 1024Gb/die
Bank24: 0x2c,0xf3,0x8e,0x32,0xea,0x30 - Micron 176L(N48R) QLC 4096Gb/CE 1024Gb/die
Bank25: 0x2c,0xf3,0x8e,0x32,0xea,0x30 - Micron 176L(N48R) QLC 4096Gb/CE 1024Gb/die
Bank32: 0x2c,0xf3,0x8e,0x32,0xea,0x30 - Micron 176L(N48R) QLC 4096Gb/CE 1024Gb/die
Bank33: 0x2c,0xf3,0x8e,0x32,0xea,0x30 - Micron 176L(N48R) QLC 4096Gb/CE 1024Gb/die
Bank40: 0x2c,0xf3,0x8e,0x32,0xea,0x30 - Micron 176L(N48R) QLC 4096Gb/CE 1024Gb/die
Bank41: 0x2c,0xf3,0x8e,0x32,0xea,0x30 - Micron 176L(N48R) QLC 4096Gb/CE 1024Gb/die
Bank48: 0x2c,0xf3,0x8e,0x32,0xea,0x30 - Micron 176L(N48R) QLC 4096Gb/CE 1024Gb/die
Bank49: 0x2c,0xf3,0x8e,0x32,0xea,0x30 - Micron 176L(N48R) QLC 4096Gb/CE 1024Gb/die
Bank56: 0x2c,0xf3,0x8e,0x32,0xea,0x30 - Micron 176L(N48R) QLC 4096Gb/CE 1024Gb/die
Bank57: 0x2c,0xf3,0x8e,0x32,0xea,0x30 - Micron 176L(N48R) QLC 4096Gb/CE 1024Gb/die
Flash params:
03 65 01 00 | 00 00 b0 02 | 00 10 00 00 | 42 04 31 03
00 0b 00 00 | 03 40 01 08 | 02 04 04 00 | 1b 23 00 00
c0 02 11 00 | 56 5a 03 08 | 00 00 00 00 | 00 00 00 00
..
00 00 00 00 | 00 00 00 00 | 14 00 00 00 | 00 00 00 00
31 2e 57 2e | 4f 2e 41 59 | b0 04 b0 04 | 9a 02 00 00
00 00 31 2e | 57 2e 4f 2e | 41 59 00 00 | 00 00 00 00
Page count		: 2816
Super blocks		: 817
Total Die		: 64
Channel			: 8
CE/Ch			: 2
Die/CE			: 4
Plane			: 4
Freq			: 1200/1200/666

残念ながらQLCでした。Micronの176層QLCが搭載されています。Crucial P3 Plus QLCなどでも使われているN48Rですが、今回のものは1パッケージで2TBの大容量になっています。

ラベルを剝がす

AliExpressで買っているので保証なんて関係ない、その一心で剥き身にしました。

コントローラーはInnoGrit IG5236でした。

NANDは4枚ともMT29F16TC8GWLCEです。調べたところ、Micron Technology MT29Fの16Tbit(2TB)ということのようです。

まとめと感想

QLCであったために完全にやる気を失ってベンチマークは取っていませんが、IG5236はよく使われるコントローラーなので、性能もどこかで見たような平凡な値が出ることでしょう。

片面実装という噂だけは本当だったので、需要はあると思います。ゲーミングノートとか、ゲーミングUMPCで大量にゲームをインストールしたい場合が筆頭です。ただし気を付ける必要があるのは、もちろんQLCなので書き込みの多い場合は耐久性に不安があるのと、IG5236には突然死の持病があるらしいこと。消えても再ダウンロードできるゲームのデータを、一度だけ書き込んで使う運用なら問題は発生しにくいと思います。PS5に挿すのも十分アリですね。

個人的には、この商品は買わなくてよかったです。あと数千円足せばNM790 8TBやSN850X 8TBに手が届く金額でQLCなのは非常に残念です。まあどれも買えなくなってきているし、今後値下がりする可能性も低いので、今のうちに確保するのも悪くないのかもしれません。

両面実装でよいなら、Samsung 9100 PRO 8TBを買って幸せになりましょう。Biwin X570 PRO 8TBもよいでしょう。

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