レコメンデーション・フェアネスとは、ユーザーディスカバリーメソッドがユーザーの脱中央集権に貢献する度合い[1]。ここで、ユーザーディスカバリーメソッドとは、未知のユーザーを発見する手段の総称である。ユーザーの脱中央集権とは、無名のユーザーでも投稿を見てもらえる機会が十分にあることである。ユーザーの脱中央集権の対義語は「セレブのインターネット」であり、少数のユーザーが多数のフォロワーを獲得している状況を指す。
マストドンのインスタンス一覧とユーザーレコメンデーションのレコメンデーション・フェアネスを評価した研究[2][3]が知られている。この他にも、同様のアイディアはさまざまな形で表出している。
2017年12月25日の文書[8]では、この概念は「累進的」「逆進的」と表現されていた。Fair という語が使われたのは、joinmastodon.orgのインスタンス一覧に対して、It is not fair nor user friendly that the table of instances is now fixed ordered.[9]と批判したことがきっかけである。
ユーザーディスカバリーメソッドがフェアであるかどうかを定性的に評価するには、以下のアンチパターンが作用しているかどうかを調べればよい: 大御所効果、ポジティブフィードバック、パワーユーザー効果、シュリンクラップ効果。これらのアンチパターンが作用していればいるほど、そのユーザーディスカバリーメソッドはアンフェア (フェアの逆) である。
顕著な例として、フォロワー数が多い順に配列されたユーザーレコメンデーションは、大御所効果とポジティブフィードバックとシュリンクラップエフェクトを有するため、他の多くの方式よりもアンフェアである。登録ユーザー数が多い順に配列されたインスタンス一覧も、同様の理由で、きわめてアンフェアである。
関連する取り組みとして、フォロワー数といいね数の表示を取りやめることが、複数のSNSで検討または実施されている。