目次
HUAWEIのSSDを買ってみた話です。
経緯
2024年の初めに、HUAWEIからM.2 NVMe SSDの発売がアナウンスされていて、気になっていました。これがeKitStor Xtreme 200です。詳細な情報が全然出回っていないので、購入はしませんでした。というか、売っている場所が見当たりませんでした。
しばらく経って年末ごろ、eKitStor Xtreme 200Eが発売されて、いくつか記事が出てきました。200EはQLCということなので、つまり無印モデルはTLCだろうとあたりをつけて、メインPCで使う用に購入を検討し始めました。
淘宝に売っていたので購入し、2週間ほどで無事届いたところです。2TBを買いましたが、めちゃくちゃ高かったので購入はおすすめしません。
開封
箱はシンプルです。付属品は一切なく、説明書すら入っていませんでした。
本体表です。こちらもシンプルかつ特に変わったところはありません。ラベル裏面は黒くなっているので、一応放熱を考慮してグラフェンシートを使っているようです。NANDチップは4枚実装されています。
裏面です。裏面にラベルを貼っていないSSDも珍しいと思います。
そしてよく見たらパッケージのラベルと全然違うのは何?裏に貼るはずのラベルを表に貼っているのかと思いましたが、わざわざ裏にグラフェンを使わないと思うので、そういうわけでもなさそうです。
眺めていたら、うちに転がっていたNM790と基板がそっくりなことに気づきました。
このNM790も2TBモデルで、YMTC 128層TLCが4枚乗っています。
細かな差異はありますが、PCM0002Aまでの刻印が一致しています。24.16というのは、2024年第16週で、つまり3月末製造ということでしょうか。
NM790と同じレイアウトということは、当然DRAMレスです。
テスト
CrystalDiskInfo
EXT X200 SSDとして認識しています。ファームウェアは 051R316F
でした。
CrystalDiskMark
X870のチップセット経由での結果なので若干遅くなっていますが、問題ない性能が出ています。
H2testw
2.4GB/sで始まり、400GB弱書き込んだところで速度が落ち始めました。
最終的な平均速度は1.14GB/sで、容量は問題ありませんでした。TLCらしいまともな性能です。
maxio_nvme_fid
実行しましたがエラーで情報を取得できませんでした。他メーカー用も一通り試しましたが、いずれも通りません。
もう少し調べる
ラベルは剥がしたくなかったのですが、仕方ないので少しだけ剥がして調べます。
コントローラー表面です。AFM3M102311 2406
の記載があり、その上には特にロゴなどの印刷はありませんでした。この型番はどう見てもMaxioのものなので、基板のレイアウトも併せて考えれば、MAP1602またはそのカスタム品の可能性が高そうです。
一番端のNANDチップです。Y18NTAA1442512G
H240902124667T
です。
追記
NM790で同様の構成の報告があったので、基本的に同じものみたいです。LongsysのOEMですね。今後のNM790も新しい在庫はこの仕様に置き換わっていくのかもしれません。ただし、ファームウェアは独自に調整しているのかもしれません。
NVMe2.0対応なので、コントローラーはMAP1602A-F3C相当ということになります。NANDチップについてはLongsysがパッケージングしたもので間違いないようで、そうするとMicron、Hynix、YMTCの可能性があるので、詳細不明になってしまいました。さらに調べてみます。
まとめ
今回試した限りでは、eKitStor Xtreme 200は、MAP1602ベースと思われるMaxio製コントローラーと、SK hynixのLongsysがリブランドしたTLC NANDを搭載しているらしい、ということがわかりました。煮え切らない結果で申し訳ないですが、大きく間違ってはいないはずです。
少なくとも性能は十分なので、次のメインPCにする予定のGPD Pocket4に挿して使う予定です。