2.distsn.org | |
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ドメイン | |
管理者 | 墓場人夜 |
国 | 日本 |
開始日 | 2017年9月23日 |
終了日 | 2018年1月26日 |
愛称 | ゲスト鯖, ゲス鯖, 匿名鯖 |
2.distsn.org とはオープンソースのソーシャルネットワークMastodonのインスタンス。独自の追加機能が多く存在する。
2.distsn.orgは分散SNSフォーラムを開発・運営している墓場人夜氏によって建てられたインスタンスである。ユーザー数50万人というでっち上げを行ったことで有名[1]。ソースコードを改造して、いくつかの追加機能を実験的に導入している。
2017年10月21日にドメイン名をmd.distsn.orgから現在のものに変更され、サーバーが移行された。
匿名投稿が可能という特性上悪戯やスパム行為も少なくなく、複数のインスタンスからドメインブロックを受けている[2][3]。
2.distsn.org のインスタンスの名称は一般ユーザーが自由に変更できるため、決まった名称が存在しない。「ゲス鯖」という通称が定着していた時期もあるが、ゲストアカウントが廃止されてからは実情と合わなくなっている。分散SNSフォーラムのウェブサイトでは「メールアドレス不要でユーザー登録」と記述されている。
このインスタンスの追加機能は以下のものがあった。
登録ユーザー数偽装は、実際に存在するユーザーの数とは異なる数をユーザー数として表示する改造である。ウェブUIとAPIの両方で偽装を行っているため、インスタンスの一覧を提供するウェブサイトでは、ユーザー数が誤って表示されたり、ユーザー数順にソートされたリストの先頭にこのインスタンスが表示されるなどの影響があった。インスタンスの開設当初は常に500,000人を表示していた。その後、一般ユーザーが登録ユーザー数を変更できるようになった[4]。2017年10月27日以降は、登録ユーザー数は常に0と報告される[5]。
実際に存在するメールアドレスでなくても、@と半角英数字の混じった文字列ならばそれをメールアドレスとしてインスタンスに登録することが可能である。
メールアドレスとパスワードが公表されていたため自分用のアカウントを登録することなくこのインスタンスを利用できた。また、「guest」か、あるいは「__」(アンダーバーの2個連続)という文字列の含まれているユーザー名は全てゲストアカウントになった。しかし、荒らし行為の横行などが原因で2017年10月に廃止された。
メールアドレス不要なユーザー登録からさらに進んで、マストドンを使い始めるまでの障壁を下げることを目的としていた。副次的な効果として、自我が薄れ、人間関係のわずらわしさ (SNS疲れ) から逃れられるという効果も見込んでいた。
インスタンスの運営者でなくても「ユーザー設定」にある「サイト設定」という項目からインスタンスの名前や説明文を自由に変更できる。
登録ユーザー数の偽装により、インスタンス一覧の目立つ位置に掲載されることとあわせて、インスタンス一覧に自由なメッセージを表示させることを目的としていた。ただし、主要なインスタンス一覧からはブロックされたため、この目的は達成されていない。副次的に、ユーザーの遊びとして、インスタンスの名称と説明文を変更する機能が活用された。
インスタンスの運営者でなくても「ユーザー設定」にある「カスタム絵文字」からカスタム絵文字の追加、削除などができる。2017年12月16日に廃止された。インスタンスをマストドン2.1.0にアップグレードする際、この機能がコンフリクトを起こしたため。
インスタンスの名称と説明文の変更とあわせて、ユーザーに自由と権限を与えることを目指していた。悪用される危険のある機能をあえて開放することで、ユーザーの行動を観察する目的もあったが、この機能を悪用するユーザーは出現しなかった。
匿名性を高めるため、全てのユーザーのアイコンと表示名は当インスタンスの名前になっている。また、ユーザー名は表示されない。このため、プロフィールの編集が一部不可能になっている。
- マルチポスト (他のインスタンスまたはウェブサイトと同じ内容を投稿すること) は禁止させていただきます。
- 連投 (無意味なものを大量に投稿すること) は禁止させていただきます。
2017年9月23日、md.distsn.orgが開設された。
2017年9月24日、ユーザー数を50万人と報告する改造[7]が行われた。
2017年9月25日、メールアドレスの到達性を確認せずにユーザー登録を完了する改造[8]が行われた。
2017年9月29日、ゲストアカウントが実装[9]された。
2017年9月30日、アンダーバー2個をユーザー名に含むユーザーがゲストアカウントになる改造が行われた。同日、マストドン速報[10]に掲載された。
2017年10月16日、インスタンスのほとんどの設定を一般ユーザーが変更できる改造[11]が行われた。また、登録ユーザー数も一般ユーザーが設定できるようになった[12]。
2017年10月21日、2.distsn.orgが開設された。md.distsn.orgのすべての独自機能が2.distsn.orgに引き継がれた。同日、カスタム絵文字の設定を一般ユーザーに開放する改造[13]が行われた。開設当時のサーバースペックは、さくらのVPSの512 MBプラン (CPU 1コア、RAM 512 MB、SSD 20 GB) であった。
2017年10月24日、md.distsn.orgのすべてのアカウントが停止された。
2017年10月25日、サーバースペックが1Gプラン (CPU 2コア、RAM 1GB、SSD 20 GB[14]) にスケールアップした。小規模な連投荒らしが発生。
2017年10月26日、一般ユーザーが変更可能な設定がインスタンス名称と説明文に限定された[15]。
2017年10月26日、大規模な連投荒らしが発生。ゲストアカウントが廃止[16]された。
2017年10月27日、インスタンス名称と説明文を変更したユーザーを晒す[17]機能が導入された。登録ユーザー数の偽装が廃止され、常に0人と報告するようになった。
2017年10月28日、全員の表示名を同一にする仕様[18]、全員のアイコンを未設定のまま変更できなくする仕様[19]が導入された。同日深夜から翌日にかけて、ユーザー名を表示しないようにする改造[20]が行われた。
2017年11月2日、md.distsn.orgが停止した。
2017年12月16日、バージョンが2.1.0にアップデートされた。カスタム絵文字の設定を一般ユーザーに開放していた機能は廃止された(経緯は前述)[21]。
2018年1月23日、画像のキャッシュを定期的にクリアするタスクが動作しなくなった。管理者がインターネットのない場所に旅行したため、ディスクが満杯になり、インスタンスを利用できなくなった。
2018年1月26日、2.distsn.orgの閉鎖がアナウンスされた。新規ユーザー登録は停止されているが、ディスクが満杯になるまではインスタンスを利用できる見込みである。
2018年2月21日、2.distsn.orgが廃止された。2.distsn.orgが動作していたVPSはオタジョ.tkに転用された。
以降の沿革は3.distsn.orgを参照。