目次
今回はAYN Odin2のレビューをやっていきます。この記事で主張したいことはただ一つ、今すぐあなたもOdin2を購入しましょう、ということです。
Odin2は何
AYN Odin 2は、Snapdragon 8 Gen 2を搭載したゲーム機で、Androidがインストールされています。2ということは2代目で、当然初代もあったわけですが、そちらもコスパの良いゲーム機でした。初代の時点で出来が良かったのに、その改良版がとんでもないスペックアップをして帰ってきてしまったわけです。
具体的には、発売時点でスマホ向けSoCの中で最も性能の高いSnapdragon 8 Gen 2を搭載、8000mAhのバッテリー、65WのUSB PD充電、HDMI出力、指紋センサー、しかも忘れることなくMicroSDカードスロットとイヤホンジャックも搭載しています。詳しいスペック表は以下。
開封
下に引き出すタイプの箱で、ボタン配置とスペックを記載した台紙が入っていました。
そして本体です。 今回はグレーを選びました。 スーパーファミコン風のカラーリングですね。
上面は電源ボタン、音量キー、Micro HDMI、MicroSDカードスロット、そして左右にはショルダーボタン。 電源ボタンは指紋センサーを兼ねています。底面はUSB Type-Cとイヤホンジャック。
左右にはLEDのバーのみ配置されています。背面は吸気口とM1/M2ボタンですね。
Retroid Pocket 3と並べたところ。コンパクトなPocket 3と比べて大柄です。
この手のエミュレーター機としては大きい方ですが Nintendo SwitchやSteam Deckと比べると一回り小さいサイズです。 重さは420gで、有機EL版のSwitchと全く同じです。
ボタンは任天堂の配列です。メンブレンスイッチで、押し心地はまあ普通です。
左側は下側に十字キーがあります。十字キーはABXYボタンと違い、クリック感のあるドームスイッチになっています。ストロークはやや浅めの印象。
画面は6インチの液晶で、1920×1080の解像度となっています。ベゼルは若干広く、ここはもう少し頑張って欲しかったところ。ベゼルが気になる人は黒を選んだ方がいいかもしれません。
スピーカーは正面左右下に1基ずつあります。普通のスマホ程度の音質で、筐体の大きさからするとあまり高音質とは言えません。イヤホンジャックもあるし、Bluetoothイヤホンも接続できるので、そんなに問題にはならないとは思いますけどね。
起動
起動すると、Androidらしくない、かなりカスタムされた独自のセットアップ画面が出てきます。
ランチャーも独自のものを用意してあり、普通のスマホのようなランチャーと選択できるようになっています。もちろんそれ以外のランチャーを後からインストールすることもできます。
セットアップが完了した画面がこちら。
GMSを搭載しており、特別な手順もなく、普通にログインするだけで使えます。Playストアでダウンロードしたゲームや、Xbox Game Passなどでストリーミングでのプレイも可能ですね。
機能
クイック設定パネルを見ていきます。
まずはパフォーマンス。スタンダード、パフォーマンス、ハイパフォーマンスの3段階で選択できます。
ファン。オフ、Quiet、Smart、Sportの3段階です。パフォーマンス設定をハイパフォーマンスに設定するとファンはオフにできません。排気は上面の排気口から出ますが、ファンをオンにしていても、ほとんどうるさく感じませんでした。
次にLED。 左右のジョイスティックと、LEDバーの点灯、消灯、輝度、色を設定できます 。
まさにゲーミング。
側面も光っちゃいます。
そして、ホバーアイコン。これはボタンのマッピングの設定です。原神のような、コントローラーに対応しない不親切なゲームでも快適に遊べます。 設定する手間はちょっとかかりますけどね。
さらに設定の中にOdinの設定という項目があり、さらに詳しい設定ができます。 映像出力時に本体の画面を消灯する機能や、ボタンのテスト、Xbox配列への変更、バーチャルマウス、root権限でスクリプトを実行する機能など、スマホオタクの皆さんも楽しめる感じのやつです。
ゲームする
普通に何でも動くので特に書くことはありません。定番のRetroArchだけ載せておきます。
カメラはないので、AR的なゲームはできないです。縦画面でプレイするようなゲームは、強制的に横画面にできますが、その場合は表示が小さくなるので微妙ですね。
原神のような重いゲームも快適に動作しますし、Playストアで配信されているAndroid版yuzuを使えばSwitchのゲームをエミュレーションすることすら十分に可能です。
ゲーム以外でも、YouTubeの再生や、ブラウザの使用など、Androidでできることはなんでもできます。画面をタッチして操作してもいいですし、マウスモードにして操作することもできますね。
購入先
購入先はAYNのオンラインストアで、最廉価のOdin Baseが299ドルから販売されています。日本円では4.5万円ぐらいですが、それに送料と関税で5000円ちょっとかかりますので、合計では5万円程度というところになると思います。
Odin2 Baseはカラーバリエーションが黒のみで、RAMが8GB、ストレージが128GBと、大きめのゲームで遊ぶには若干心もとない容量です。そのあたりが気になる方は、Proを購入するのがいいかもしれません。RAM 16GBでストレージが512GBのOdin2 Maxもありますが、さすがに16GBは過剰ですし、MicroSDカードにも対応するので、512GBの容量も持て余すのではないかと思います。
オプションとして画面保護フィルムやドックも販売されています。画面については、16:9のフラットな6インチ液晶ということで、汎用品を買ってきて貼る難易度が低いです。わざわざ純正品を買う必要はないと思います。 ダイソーのフリーカットのフィルムを貼りましたが、縦幅がちょうどいいのでおすすめです。
買いましょう
ここまで紹介してきましたが、完璧なゲーム機であることはわかっていただけたと思います。何よりこんなに性能が高くて5万円で買えてしまうのは間違いなく破格です。
Linuxのインストールにも対応することが発表されています。まだ開発中のようで、リリースの日程も不明ではありますが、購入後にもいろいろ楽しめるのは嬉しいところです。
Steam Deckだとか、ROG Allyだとか、UMPCなゲーム専用機の選択肢はいろいろありますけれども、それらに比べても安いですし、使い方やプレイするゲームのタイトル次第ではこちらのほうが快適ということも十分あり得ると思います。
別にAYNからお金をもらっているとか、宣伝を頼まれているとか、そういうわけでは全くないんですが、これは本当に買った方がいいと思います。買いましょう。
注意
購入される際は、必ずAYNのオフィシャルストアで注文してください。Odin2と検索して上位に出てくる、「インディゴーゴージェイピー」や「舶来」「ゲームガジェット」「ウェルテ」といったサイトは、松川政裕という人がやっている詐欺サイトです。 購入しても届くことはありませんので、絶対に購入しないようお願いします。
関連記事
Odin2のドックのレビュー
Odin2のroot化の手順